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集中治療

消化態栄養の利点と臨床での応用 -

C13207-01

経腸栄養の有用性は広く知られているところですが、ICUなどの重症患者、長期の絶食後、腸に障害がある場合や消化吸収障害患者では、経腸栄養での栄養管理は難しいとされてきました。しかし、このような症例においても“ペプチド”を窒素源とした消化態栄養剤や消化態流動食(この冊子では「消化態栄養」といいます)を用いることによって、栄養状態が改善され、QOLが維持された例が数多く報告されてきています。本冊子では、消化態栄養の利点と臨床での応用について解説します。

流動食の種類と特徴

現在、200種類以上が市販され、使用されている。

流動食は窒索源の違いにより消化の必要性が異なり、「半消化態栄養」、「消化態栄養」、「成分栄養」 に分類されます。窒素源がたんばく質からなるものを「半消化態栄養」といい、消化の過程が必要です。窒素源がペプチドからなるものを「消化態栄養」、アミノ酸からなるものを「成分栄養」といいます。