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事例紹介

01.Case Report ICUの早期栄養介入 プロトコール -

C0369-01

乳清たんぱく含有飲料による早期栄養介入の推進

ICUにおける早期経口摂取の課題

令和2年度の診療報酬改定で特定集中治療室(以下、ICU)において早期栄養介入管理加算(1日につき400点)が新設されました。これはICU入室から48時間以内に管理栄養士が介入して栄養投与を開始した場合、そうでない場合と比較して、「死亡率の低下」、「ICU在室日数の短縮」、「平均在院日数の短縮」が見られるというエビデンスに基づいた改定です。疑義解釈資料で48時間以内の経口摂取でも算定できるとされています。当院でも飲水は許可されても、経口・経腸栄養実施が48時間を越え、早期栄養介入のできない患者さんもいらっしゃいます。これは患者さんが食欲不振や摂食嚥下障害を示すこと、また消化管吻合部への負担を考え、早期経口摂取を望まれない外科の先生方もいらっしゃるからです。Oral Nutrition Supplementation(以下、ONS)の適切な活用が望ましいのですが、従来のONSは脂質や食物繊維などの残渣が多いものも多く、味も濃厚なため、患者さんや外科の先生方の理解が得られないケースや、アドヒアランスに課題があることが多くありました。

乳清たんぱく含有飲料の検討

製品導入前に外科の先生方に「乳清たんぱく含有飲料」(200kcal、たんぱく質10g、脂質0g/本)を試飲してもらったところ、美味しくて飲みやすいと高い評価を得ました。また、原材料がたんぱく質、炭水化物のみで構成され、エネルギーは200kcal/本あり食事として扱えます。一日の唾液量が750ml-1500ml/日程度であることを考えると、飲水の許可があれば「乳清たんぱく含有飲料」を飲んでも残渣も少なく、吻合部への負担も少ないと考えられます。日本版重症患者の栄養療法ガイドラインでは、術後の積極的なたんぱく質摂取が推奨されており、吸収効率の良い乳清たんぱく質を摂取することは、臨床上も意義があると考えます。